本日は買い付けを提出する際にチェックしておくべき項目についてお話しします。
買い付け提出時は番手順を気にするあまりどうしても焦りがでてしまいます。
しかしそこでチェック漏れがあると後に出口の想定が違っていた、というようなミスにつながります。
そんなミスがないように事前にチェックすることをお勧めします。
- 買付で前に進めるのは、一番速い人ではなく、抜け漏れを潰した人かと思います
- 埋めるのは「物件・融資・契約」の3つ。Yes/No/未確認の3択で、未確認のまま進まないこと
- 相談に行くときは、埋めた結果をそのまま持っていくのがオススメです:「○○の物件を検討しています。チェックリストを埋めたところ、物件の収支は概ねクリアですが、修繕履歴が未取得です。融資は事前審査の結果待ちの段階です。また、レントロールの賃料と概要書の数字に差があり、理由がまだ確認できていません。この状況で買付に進んでいいか、追加で確認すべき項目があるか相談したいです。」
買付を入れるとき、どうしても番手が気になります。
「一番手で入れないと取られる」と思うと、手元の資料を見きらないまま出してしまう、、、というのは、私たち営業もよく見る場面です。
ただ、実際に前に進むのは一番速い人ではないかと思います。売主側から見て、話が進みやすいのは、聞かれたことに即答できる買主のほうです。逆に、こちらの質問に「まだ見ていません」が続くと、番手が上でも止まります。
今回は、買付を出す前に埋めておきたい項目と、埋まらなかったときにどうするかをお話しします。
買付は「抜け漏れを潰した人」が前に進める
まずは考え方から。
未確認のまま進むのは、リスクを消したのではなく、後ろに送っただけです。送った先が決済前だと、もう戻れません。
なので、埋めるのは「物件・融資・契約」の3つ。それぞれをYes/No/未確認の3択にして、未確認がどこに残っているかを見えるようにします。
Noがあるから見送り、という話ではありません。危ないのは、Noでも未確認でもなく「見ていない項目があることに気づいていない」状態かと思います。
申込前に見るのは、物件・融資・契約の3つ
では中身です。
物件 収支計算、レントロール、賃貸借契約書、修繕履歴、税明細、登記、そして数字の整合。区分マンションなら管理規約と調査報告書も入ります。
融資 事前審査がどこまで進んでいるか、金利と返済期間、そしてキャッシュフローの余力。
契約 重説ドラフト、契約不適合責任の範囲、融資特約の有無、引渡条件、境界の確定。
この中で私が特に気にしているのが修繕履歴です。RCだと配管の更新、雨漏り、地下駐車場の水漏れ、それにエレベーターの更新。どれも一度出ると金額が大きいので、履歴が取れていない物件は、そこだけで収支が変わってしまいます。

ここが曖昧なら止める。買付前の赤信号5項目
次は、出たら立ち止まりたい5つです。
①根拠の資料が出てこない、②資料ごとに数字が一致しない、③修繕が不明なうえ追加の質問にも応じてもらえない、④融資がまだ固まっていないのに急かされる、⑤出口の話が根拠のない希望的観測だけ。
この5つです。1つ当てはまったら必ず撤退、というものではありません。
ただ、判断の軸にしたいのは、対応に誠意があるかどうかかと思います。以前お会いした方も、リスクを先に出してくれる相手のほうが信頼できる、とおっしゃっていました。これは本当にその通りで、都合の悪いことを先に言ってくれる売主・業者は、後から大きな話が出てきにくいです。
逆に、聞くたびに説明が変わる相手は、、、正直なところ、進めても良いことは少ないかと思います。

チェック結果を持って相談へ
埋め終わったら、そのまま相談に持っていきます。
「未確認」で残った項目が、そのまま相談の議題になります。こちらで用意するのは、概要書・レントロール・収支計算・融資の進み具合・不明点のメモ。この5点です。
これがあると、相談の中身が変わります。どの不明点から潰すか、どこまで埋まらなければ降りるか、次に誰へ何を聞くか。ここまで具体的に持ち帰れます。
「何を聞けばいいか分からない」という状態のまま相談に来られる方は多いのですが、埋めてから来ていただくと、同じ1時間でも密度がまったく違います。

チェックリストのダウンロード
この記事のチェック項目はPDF(印刷用)とExcel(入力用)でダウンロードできます。
このように相談時に何が足りていないかチェック出来ているだけで、不動産業者、銀行との足並みが揃います。
事前のチェックは、スムーズに規模拡大して行くためには重要な部分だと思います。
赤信号に当たる項目が消えないまま進むのは、リスクを後ろに送っているだけかと思います。
埋めた結果を持って相談に行けば、「何を聞けばいいか分からない」という状態からは抜けられます。
まずは手元の1件で、3つの枠を埋めてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、投資・法的・税務助言ではありません。制度・税制・金利等は変更される場合があるため、最新情報は公的機関・専門家にご確認ください。
引用元:
- [1] みんなの不動産「不動産投資における買付証明書の書き方マニュアル」
- [2] 東急リバブル「不動産デューデリジェンスとは?不動産の取引に欠かせない調査について解説」
- [3] e-すまい「投資用不動産の重要事項説明で注意するべきポイントは?」
- [4] 野村不動産ソリューションズ「レントロールとは?プロが教える見方、作り方、危ない物件の見分け方」
- [5] SUUMO「重要事項証明書で事前に確認すべきポイント」
この記事は、櫻井洸太が執筆しています。建築・テレビ業界・営業の経験で得たフットワークの軽さを武器に、収益不動産のこれからをご提案していきます。
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